パイプカット後に妊娠する可能性は原則ゼロ

パイプカットをしても、それまで通り精液は出ます。しかしその精液には精子が含まれていないため、基本的に妊娠する可能性はゼロだと考えましょう。仮にパイプカットをしたにも関わらず妊娠したのであれば、それは手術が上手くいっていなかった証になります。精管を縛る糸が緩かったり切れているかもしれないため、パイプカットを受けた医師にすぐ相談すべきです。

こうしたことから、パイプカットを受けるのであれば今後一切の妊娠は望まないという決意が必要になります。後からやはり子供が欲しいとなっても、一度行ったパイプカットの影響は残り続けます。一方で避妊手術のリスクは男性の方が軽いとされており、近年では妻と相談して夫が積極的に受けに行くというケースも珍しくはありません。

希望者が増える中で正しい知識を持てている人はまだまだという状態ですから、事前知識の収集も今後の課題となっていくでしょう。更なる技術の進歩も、待ち望まれているところです。

元に戻せる可能性もゼロではない

もしパイプカットを受けて後悔することになっても、一応は元に戻せる希望はあります。精管を縛っている糸を切り再び精子を送り出せるようにすればいいのですが、現実に精液の中に精子がスムーズに混じるかはやってみないと判りません。

特にパイプカットを行ってから時間が経っている人ほど、この精管の機能がマヒしてしまい元に戻すのは大変だと言われています。

よってパイプカット後に妊娠を希望するのであれば、実際に手術を受けてからどれくらいの時間が経過したかを思い出してください。必ず元通りにできると謳う医師もいるのですが、それは医学的にも全く根拠がありません。

それを鵜呑みにして軽い気持ちで受け、そして後悔した人も少なくはないため、予め徹底して熟慮しておくことの大切さは変わらないでしょう。パートナーと一緒になって決めることですし、自分1人の問題でないことは覚えておいてください。いつか元に戻す前提で、パイプカットをするのは良くありません。

まとめ

パイプカットをしても精液は出るので、それで妊娠の可能性を判断してしまう人がいます。ところが精液は出ても精子が含まれていないため、妊娠の可能性はないと断言できるのです。

また糸を切れば形として以前の状態に戻せますが、それにより思い通りに精子が出るかはやってみないと判らない部分が大きいです。一度行うともう戻せない、そういった感覚で手術を受けることが望ましいでしょう。不安ならいくつかのクリニックや医療機関に相談して、正しい知識を蓄えることをおすすめします。